消える血糖記録を残す|Guruko · 第02回 / 全10回

LibreLinkUp で自分の血糖を自分に共有する

執筆 Remosia Co., Ltd 公開 2026-08-01 読了 約6分

この記事の要点

  • 血糖を公式アプリの外へ出す経路は LibreLinkUp ひとつだけで、自分で自分に共有を送る必要がある。
  • 招待には公式アプリのアカウントとは別のメールアドレスが要る(同じアカウントでは承認できない)。
  • 共有で渡るのは直近12時間のグラフと2週間ぶんのスキャン・アラーム履歴。それより前は渡らない。

FreeStyle Libre を使っていて、公式アプリ以外でも自分の血糖を見たい方へ向けた記事です。

前回は、公式アプリ(FreeStyle リブレLink)で振り返れるのが最長90日ぶんで、それを超えて残すには自分で受け取って貯めるしかないことを扱いました。今回はその入口にあたる手続きです。ただ、ここには多くの人がつまずく段差が1つあります。

たとえば、こんな場面です。

血糖を長く残したくて、それができるアプリを入れる。ログイン画面が出たので、いつも使っているアカウントを入力する。通る。

ところが、画面に何も出てこない。数字も、グラフも、空のまま。

自分のセンサーは動いている。公式アプリを開けば、ちゃんと値が出ている。それなのに、同じアカウントで入った別のアプリには、自分の血糖が1件も届いていない。

自分の記録が、自分の手元へは渡っていない状態

原因は設定でも不具合でもありません。自分で自分に「共有」を送らないと、外へは1件も出ないのです。

奇妙に聞こえると思います。自分のデータなのに、自分に渡す手続きが要る。でもこれが、公式アプリの外へ血糖を出す唯一の入口です。

この記事を読み終えると、自分宛の共有を作れて、別のアプリで自分の血糖を受け取れるようになります。作業は5分ほどです。

出口がひとつしかない

センサーが測った値は、まず本人のアプリ(FreeStyle リブレLink)に届きます。そこが終点で、放っておけばどこにも流れません。

外へ出す経路は、LibreLinkUp というひとつだけです。そしてこの仕組みは、もともと家族や介助者に血糖を見てもらうために作られました。離れて暮らす親子や、子どもの血糖を見守る保護者のための機能です。

名前が似ていて紛らわしいので、整理しておきます。

  • FreeStyle リブレLink … センサーから血糖を読み取る、本人が普段使うアプリ
  • リブレLinkUp … その値を誰かへ渡すための仕組み。受け取る側が使うアプリ

つまり、自分の血糖を別のアプリで扱いたい人は、自分を「見守る側」の位置に置くことになります。用途は違っても、通る入口は同じだからです。奇妙な操作に見えるのは、仕組みが1つしか用意されていないためで、間違ったやり方をしているわけではありません。

渡るものも決まっています。相手(この場合は自分)が受け取れるのは、直近12時間ぶんのグラフと、2週間ぶんのスキャン・アラームの履歴です(LibreLinkUp 公式FAQ)。それより前の記録や、位置情報、他のアプリの情報は渡りません。

自分宛の共有を作る(5分)

Guruko を使うかどうかに関係なく、手順は同じです。

1. 自分の別のメールアドレスを用意する。 公式アプリのアカウントに使っているものとは別のアドレスが要ります。普段使っていないものでも、無料で取れるもので構いません。受け取り専用と考えてください。

2. 公式アプリのメニューから連携の項目を開く。 FreeStyle リブレLink アプリのメニュー(画面の隅にある三本線などのアイコン)から「アプリ連携済み」を開きます。版によって「共有」「接続済みアプリ」という名前のこともあります。

3. リブレLinkUp を選び、1で用意したアドレスを入力して招待する。 相手の名前を入れる欄があれば、自分だと分かる名前で構いません。

4. そのアドレスで承認する。 招待のメールが届くので、LibreLinkUp アプリを入れて、1で用意したアドレスでログインし、承認します。ここで公式アプリと同じアカウントを使わないよう注意してください。招待した側と受け取る側は、別のアカウントである必要があります。

5. 値が出ることを確認する。 承認が終わると、LibreLinkUp アプリに自分の血糖が出ます。ここまで来れば、外へ出す経路は開通しています。

この手順は2026年7月時点のものです。公式アプリの画面構成は更新で変わることがあるので、項目名が違うときは「連携」「共有」に近い言葉を探してください。

経路が開いたあと、どうするか

ここで分かれ道になります。

受け取り側で見えるのは、いつでも直近12時間ぶんです。昨日の朝の値は、今日の夜には見られなくなっています。つまり、この状態のまま放っておいても記録は貯まりません。

長く残したいなら、この経路から定期的に受け取って、手元に蓄積する仕組みが要ります。選択肢の1つが、それを自動で行うアプリです。私たちが作っている Guruko はその形で、いま作った受け取り用のアカウントでそのまま接続できます。

Guruko の中にも、この連携手順の案内があります。

Guruko のヘルプにある「連携の手順」画面。仕組み・紛らわしい2つのアプリの違い・公式アプリ側の設定手順が1画面にまとまっている

画面の数値は説明用のサンプルです。実在の測定値ではありません。

仕組みの説明、2つのアプリの違い、公式アプリ側の操作が、ひとつながりで書いてあります。手順の途中で分からなくなったとき、アプリを閉じずに確認できます。

ただし限界があります。受け取れるのは、共有を始めた時点から先の血糖だけです。 それ以前の記録を後から取り込むことはできません。今日始めれば今日から先が貯まる、という形でしかありません。

この方法が向かない場合

公式アプリだけで完結しているなら、この手順は要りません。 直近90日の振り返りは公式アプリのレポートでできます。別のアプリを使う予定がないなら、共有を作る意味もありません。

同じ手順で、家族に渡すこともできます。 そのときだけは1点注意が必要です。共有した相手は、あなたの血糖を継続的に見られるようになります。1回だけ見せるという設定はありません。誰に渡すかを決めてから招待してください。自分宛の場合、この心配は要りません。

この記事も Guruko も、治療の判断には使えません。 Guruko は記録を見るための補助であり、医療機器ではありません。センサーの値と体調が合わないとき、低血糖が疑われるときは、表示されている数値ではなく、公式の機器と医療者の指示に従ってください。

今日、自分宛に招待を1件送る

やることは1つです。

自分の別のメールアドレスを1つ用意して、そこへ招待を送り、承認してください。受け取り側の画面に自分の血糖が出れば完了です。

ここが通れば、貯める準備は整います。逆に、ここが通っていない限り、どんなアプリを入れても画面は空のままです。

Guruko について

Guruko は、FreeStyle Libre の血糖を LibreLinkUp 経由で受け取り、90日の上限なく端末内に蓄え続ける iPhone / Apple Watch 向けのビューアです。長期の蓄積・グラフ・統計(TIR / GMI / CV / SD)・AGP・時間検索・CSV 書き出しは無料で使えます。

Guruko は医療機器ではありません。本記事は記録の残し方と読み方を扱うもので、治療の判断には使えません。センサーの値と体調が合わないとき、低血糖が疑われるときは、公式の機器と医療者の指示に従ってください。FreeStyle Libre / LibreLinkUp は Abbott Diabetes Care の商標で、Guruko は Abbott の公式製品ではありません。